マンションの空き巣(盗難)被害

泥棒対策は防犯グッズだけではなく火災保険加入も重要

提案する男女
一戸建てが立ち並ぶ住宅街

泥棒対策は防犯グッズだけではなく火災保険加入も重要

盗難事例から見る火災保険の支払いルール

盗難被害で重要になるのは家財保険です。家の中で盗まれた物は家財保険に入っていないと補償されませんし30万円を超える貴金属や美術品は事前に申請しておく必要があります。室内の被害が多い盗難・水濡れ等のリスクは家財保険とセットで考えておきましょう

空き巣被害で108万円を補償

マンションの空き巣盗難被害

火災保険の支払金ランキングでマンション1位、戸建て5位にランクインしているのが盗難です。自宅の空き巣被害にあったMさんは、盗難品の被害をほぼ全額、破壊された勝手口のドア交換費用に加えて特約に加入していたことで再発防止措置費用の保険金が支払われました。

盗難は火災保険の基本補償の中で盗難・水濡れ等のリスクで補償されます。建物の補償のみだと侵入のために破壊されたドアやガラスの部分しか補償されません。家財保険にも加入していたことで、盗まれた現金、貴金属、時計、パソコンの補償も受けられました。

盗難・水濡れ等のリスクは家財の被害が出る割合が高いので、家財保険とセット加入がオススメです。

盗難被害の経緯

住宅街の一軒家に住むMさんは、毎年正月に遠く離れた妻の実家に帰るのが恒例行事でした。合計で5日ほど家を空けるのですが、泥棒の警戒はせず戸締りだけして家を留守にしてしまいます。

田舎への帰郷から自宅に戻ると、家の中が荒らされている様子。すぐに泥棒に入られたことに気付きます。家の中を見ると1階の裏にある勝手口が破壊されていました。

被害状況を見ると、現金22万円ほど、夫の腕時計、妻の貴金属やアクセサリー、最新モデルのノートパソコンが盗まれていることが判明します。すぐに警察に連絡して被害届の提出と現場の調査をしてもらいました。荒らされている範囲が広いので常習犯の犯行だろうと説明がありました。火災保険で利用できるかもしれないので、相談するように警察からアドバイスを言われて、てっきり盗難被害は保険が出ないと思っていたMさんは希望の光を感じます。

すぐに火災保険に連絡を入れると、補償と特約まで付いていて、現金を含めて大半の損害を火災保険で補償されるとのこと。被害をほぼ全額補償されるのに加えて、20万円以下の再発防止費用の保険金まで出てMさんは保険会社の対応に大満足しました。

支払われた保険金

空き巣被害で支払われた保険金

盗難リスクによる建物の補償: 12万3,000円

内訳

勝手口のドア交換一式(鍵を含む): 12万3,000円

盗難リスク補償+家財による補償: 77万円

内訳

  • 現金: 20万円(被害額22万円に対して1事故の上限が20万円の契約だったため)
  • 夫の腕時計(シチズン): 15万円
  • 貴金属・アクセサリーの合計: 24万円
  • 最新モデルのノートパソコン: 18万円

再発防止特約: 19万円

内訳

  • 防犯砂利の設置: 4万円
  • 防犯カメラの設置: 15万円

地震保険支払金合計: 108万3,000円

ポイント①盗まれたのが現金だけではない

Mさんの火災保険は盗難時の現金、印紙、商品券等の上限金額が20万円に設定されていたため、はみ出た2万円は補償されませんでした。

タンス貯金で数百万円の現金を自宅で管理している人もいますが、火災保険で補償される金額は限られているので注意しましょう。Mさんは補償上限に近い被害額だったことは不幸中の幸いと言えます。

また、火災保険では盗まれたのが現金のみだった場合は基本的に補償されません。貴金属や時計、パソコンも盗まれたことで保険適用になりました。

ポイント②30万円を超える家財がなかった

家財は1つの物の時価が30万円を超える場合は事前に申請していないと保険金が支払われません。Mさんは1つの家財の被害時価額が30万円以下だったため、申請なしで全ての被害を補償されました。

なお、家財保険の30万円ルールは盗難に限らず火災など全ての補償で共通です。高額な家財を保有している場合は、加入時に保険会社に相談を行い適切な申請をしておきましょう。

保険会社によっては年間数百円程度の「高額な貴金属・美術品等の補償特約」に加入を求められるケースもあります。

ポイント③再発防止特約に加入していた

Mさんは代理店からのアドバイスで再発防止特約に加入していました。特約保険料は安かったため、Mさんは被害にあった時に特約の存在を忘れていたので、思わぬ保険金の支払い対応に驚いていました。

一般的に再発防止特約の上限金額は20万円で、対象コースの中から被害状況にあった適切な処置を選ぶことができます。

盗難被害による再発防止特約で行える一般的な処置は以下のものがあります。

  • ホームセキュリティサービスの導入費用など
  • 防犯カギ、補助錠、防犯ガラス・フィルムの設置
  • 再発防止コンサルティングサービスの利用
  • 防犯カメラ・センサー装置の設置
  • 防犯用砂利等の購入
  • ガラス破壊検知器の購入
  • 防犯フェンス、防犯シャッターの設置費用
  • 金庫の設置

盗難以外にも火災や水災、落雷なども適用になるのでオススメの特約プランです。

通販型では再発防止特約の用意をしていないこともあります。保険料だけではなく特約のラインナップも火災保険選びをする際のポイントです。

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