安さと質を兼ね備えた最強火災保険
自動車保険ではイーデザイン損保や三井ダイレクトなど3大損保系列の通販型保険がありますが、いずれも火災保険は扱っていないため、損保ジャパングループのSOMPOダイレクトは注目度が高いです。
SOMPOダイレクト

- 会社名
- SOMPOダイレクト損害保険株式会社(損保ジャパングループ)
- 設立
- 1982年9月22日
- 資本金
- 337億6千万円
- 運営母体
- 損保ジャパン(100%子会社)
- 主要商品
- 火災保険、自動車保険
- 運営方式
- 通販型
火災保険のスペック
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戸建水災対象
-
Web契約
利用条件あり -
風災等補償対象
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破損
汚損 -
鍵開け
水回り修理
主な割引制度
- 建物築浅割引(築10年以内)
- 長期年払い割引
2021年にリニューアル
SOMPOダイレクトは旧セゾン自動車火災保険で、損保ジャパン完全子会社化によって2024年10月に社名変更しました。
主に自動車保険と火災保険を扱い、それぞれ旧セゾン自動車火災保険の商品を引き継いでいます。
旧セゾン自動車火災保険時代には、2020年3月2日より全面改定の調整を理由に『じぶんでえらべる火災保険』新規契約の募集を停止していましたが、2021年1月1日始期契約より新規契約の募集が再開されています。募集停止前からの主な変更点は次の4点です。
- 保険料の改定(損害保険料率算出機構の参考純率(2019年10月改定)を元に全体的な値上げ)
- 構造級別判定方法の改定
- 地震保険の改定
- WEB契約への完全対応(電話が不要になった)
当サイト独自の見解ですが、増加する自然災害などを理由に保険料を安く設定しすぎた弊害が発生したため、新規契約の募集停止に至ったのでしょう。補償内容に関する大きな変更点は発表されていません。
2024年10月にも保険料を値上げする改訂をしていますが、他の保険会社も同様の対応をしています。
損害保険料率算出機構の参考純率を基準に損保各社と足並みを揃える形で値上げを繰り返していますが、値上げ幅は保険会社ごとで異なります。各社が改訂する度に最安の保険会社が入れ替わっているので、更新毎など定期的に火災保険を見直すことが大切です。
貴重な大手国内損保の通販型火災保険
SOMPOダイレクトは損保ジャパン系列(SOMPOホールディングス傘下)の通販専用損害保険サービスです。
自動車保険では東京海上日動グループのイーデザイン損保や三井住友海上グループの三井ダイレクト損保がありますが、国内3大損保の中で通販型の火災保険を扱っているのはSOMPOダイレクトのみです。通販型火災保険の中では運営母体が国内最大手で信頼性があります。
35歳以上に重点をおいた自動車保険よりも火災保険の方が高いシェアを誇り、カスタマイズ性を活かして最安見積になるケースが多数あります。
他社より多少高くても、運営母体が国内大手損保で安心できることと、通販型ならではのリーズナブルな保険料のバランスが良いことを理由に選ばれる傾向が強いです。
web見積が見やすい
簡単1分で利用できるWeb見積は個人情報の入力不要で試算できます。
補償内容の選択画面では、補償項目ごとに追加した場合の年間保険料がいくらプラスになるのか表示されていて、補償内容選択画面の時点でおおよその保険料を把握できると評判です。
つまり、見積結果を出してから補償内容を変更して再度試算し直す手間がなく、予算に応じてどのようなプランにするのか選びやすく、各補償の保険料が明確になることで付帯するか保険料節約を重視するかを検討しやすくなっています。
まずは一括見積で概算保険料を出して、興味を持ったら公式サイトよりWeb見積で細部の補償プランを調整して最終見積を出すとよいでしょう。Web契約に対応しているため、Web見積の保険料に納得したら、そのまま契約手続きへ進められます。
コールセンターの質が劣化?
以前のコールセンターはプラン選びを得意にした火災保険のプロが応対し、ただのコールセンターではなくコンサルタントサービスの運営方針を持った手厚い電話サポートを行っていました。
しかし、改定前の新規契約募集停止を境にコンサルタントサービスの運営方針に関する記載がなくなってしまいました。
火災保険の新規検討者専用のフリーダイヤル電話窓口を用意していますが、長期間にわたる募集停止の影響からオペレーターの知識力が低下している可能性があります。
なお、現在は急ぎではない事故・保険請求に関するお問い合わせ専用のLINE窓口が用意されています。Web契約する際の電話確認を廃止にしている背景もあり、全体的に電話サポートからWebサポートへの切り替えを進めている様子です。
最新改定情報
2024年10月1日契約始期より「じぶんでえらべる火災保険」の改訂が行われました。
主要な変更ポイントは以下の通りです。
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保険料率の改定
損害保険料率算出機構が2023年6月に参考純率を改定したことを受けての改訂。増加する自然災害などの影響で実質的な値上げになっています。
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水災補償の料率細分化
地域間の水災リスクの違いによる保険料の公平化を図るため、全国一律であった水災保険料を市区町村単位に細分化されました。細分化は保険料がもっとも安い1等地から保険料がもっとも高い5等地までの5区分です。
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「個人賠償責任補償特約(国内補償)」の補償範囲拡大
他人から借りたものを壊した場合、故意ではなく線路内に立ち入って電車を遅延させた場合、別居で未婚のお子様の家で発生した事故など、新たに補償をする範囲が複数追加されました。
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構造級別判定方法の改定
保険始期日時点で築年数が30年以上のご契約は、風災・雹災・雪災の自己負担額を5万円以上に設定しないといけなくなりました。
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水災補償の料率細分化
2024年4月に施行された建築基準法の改正を受けて、構造級別判定の方法を一部変更。
前回、2023年1月1日契約始期からの改訂では、保険料率が改訂されたほか、同性パートナーの扱いを戸籍上は婚姻関係になくても事実婚状態であれば、配偶者と同様の扱いをする改訂をしています。
総評
SOMPOダイレクトは火災保険に強く、運営母体が大きくて公式サイトの使い勝手が良いなど安さ以外の魅力が大きいです。
もちろん事故が起こった時の対応も信頼できますし、カギ開けサービスなど流行のサービスも充実しています。
カスタマイズ性の高い補償プランと使い勝手の良いWebサービス、大手損保グループの実績に加えて通販専門商品による保険料の安さもあるため総合力が高いです。ただし、お子さんや高齢者のいる家庭から人気が高い破損・汚損の設定がない点に注意してください。
昨今は他社と足並みを揃える形で改訂をしていますが、条件によっては最安の火災保険になるケースがあります。
新規契約の募集を停止してリニューアルするなど大手保険会社では異例の対応をした過去があり、リニューアル後は保険料の改定頻度が増えているため、通販型だから代理店系損保より安いと決めつけてはいけません。
Web見積ツールが使いやすいので、選択肢のひとつに入れて他の火災保険と比較検討するとよいでしょう。