偶発的な破損・汚損

保険会社ごとで対応が異なる不注意による損害の対応

提案する男女
一戸建てが立ち並ぶ住宅街

保険会社ごとで対応が異なる不注意による損害の対応

住宅版の自損も補償する一般車両保険的役割

火災保険の約款では、偶発的な破損・汚損については機能を失うが著しく外観を損なう場合と記載されていて、どこまでを補償するかは保険会社や担当スタッフの裁量で決まります。

偶発的な破損・汚損

火災保険の偶発的な破損・汚損を付帯すると、居住者の不注意による損失も補償されます。

代表的な事例では、子供がボールで窓ガラスを割ったり、テレビを倒してしまった場合などがあります。小さいお子さんがいる家庭では加入する価値が高い補償プランです。

このほかにも、家の外壁、壁、シャッターを第三者にイタズラ書きされた場合も補償されます。

補償範囲は家財保険の有無によって変わってきます。

建物の損害事例

  • 外壁やシャッターをイタズラ書きされた
  • 掃除機をかけていたら誤ってドアにぶつかって、ドアが壊れた
  • 部屋の模様替えをしていたら、家具を動かす時に倒して壁やガラスを壊した
  • 子供がボール遊びなどで窓ガラスを割った
  • 動きが悪くなっていた雨戸を強引に開閉したら壊れた

建物は、外壁、窓ガラス、ドア、建て付け家具などが対象になります。外壁や壁の場合は擦り傷程度では補償されない場合があります。

外壁塗装の下塗り塗料まで剥がれるなど機能を失った場合や、目立つ落書きをされた場合のみ補償されます。

家財の損害事例

  • 子供が誤ってテレビを倒して画面を割った
  • 家具を移動したら、誤って落として家具そのものを壊した
  • 子供同士のケンカで家具や家電を壊した

このほかにも家具・家電の不注意による損害は火災保険の家財保険で補償されるケースが多いです。

スマホは免責になる
スマホを操作する女性

スマートフォンは家の中でも落とすと画面が割れるトラブルが頻繁に起こります。

家財の中でもスマホだけは、破損頻度が高く修理費用も高額なため、火災保険の家財保険では損害が発生した理由を問わず一切補償されない免責項目に含まれています。

免責金額に注意

火災保険の偶発的な破損・汚損には免責金額を付ける契約が主流です。1万円~10万円ほどの免責が付いているので、軽微な破損程度であれば免責の都合で火災保険を利用しても実費相当の負担が必要になる場合もあります。

また、火災保険では免責なし特約をつけていたとしても、偶発的な破損・汚損に関しては1万円ほどの免責金が必要になる場合もあります。免責についてのルールをしっかり確認しておきましょう。

小さいお子さんがいる家庭で、破損・汚損のリスクが高い人は免責金額を少なく設定できるところを選ぶとよいでしょう。

イレギュラーな場合の対応は保険会社によって異なる

偶発的な破損・汚損の範囲は多岐に渡り、イレギュラーなケースも多数あります。

たとえば外壁のイタズラ書きについては、ペンキなどによるものは偶発的な破損・汚損に分類するけど、スプレー缶による落書きは外部からの飛来として扱う保険会社もあります。

補償される範囲もシャッターなどシンナーで落とせるものであれば保険金が出ないケースもあれば、イタズラ書きの範囲が広ければ無条件で補償してくれる場合もあります。

室内の壁についても、壁紙が広い面積で剥がれれば保険適用するケースもあれば、穴があいた場合しか補償してくれないこともあります。

細かい事例まで具体的に約款での記載がないため、最終的には保険会社や担当スタッフの裁量で決まる部分が大きいです。全体的な傾向では、大手代理店型損保の方が保険適用されやすく通販型保険は些細な損害は保険金を出し渋りされることが多いです。

最近では、保険会社ごとに顧客満足度やネットの口コミや評判を気にするように変わってきて、通販型でも偶発的な破損・汚損の保険請求審査が緩くなってきています。

保険のルール上は、「機能を失う、または著しく外観を損なう場合」と記載されています。基準が明確ではないですが、該当する損害が出た場合は、まずは早めに加入している保険会社に相談して確認を取っておくとよいでしょう。

外出先で物を壊した場合

よくある事例ではノートパソコンを出先で落として壊してしまった場合などがあります。外出先で物を壊した場合、火災保険基本補償の偶発的な破損・汚損では補償されません。あくまでも家や敷地の中での発生したものに限られます。

火災保険によっては、携行品損害特約という外出先での家財の損害を補償する特約を用意しているケースもあります。

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