火災保険加入者必見!見直しの必要性とは?
西日本豪雨や2019年の台風15号など相次ぐ大規模水害、オール電化設備の普及で変化した火災発生事例など、住宅が抱えるリスクの最新動向をまとめました。
火災保険の疑問や気になるポイントを徹底解説!
火災保険は補償内容と地域に応じたリスクで保険料が決まります。火災や自然災害のリスクが高い場合や建物に不安要素があれば、火災保険にしっかり加入しておくことが望ましいですが、住宅に伴うリスクは火災保険だけでカバーできないこともあります。
こちらのコーナーでは、火災保険で疑問を持つ方が多い内容や思わぬ落とし穴になる注意点をピックアップし、火災保険の加入やマイホームを買う際の物件選びに役立つ知識をまとめました。
2019年に発生した台風での武蔵小杉のタワマン停電事故や、災害ハザードマップが将来的に火災保険料に影響を与える可能性など、最新動向を元に火災保険のポイントと住宅を所有する際のリスクを解説しています。
火災保険の加入や見直し時のほかにも、マイホームの購入や室内の設備選びに役立つ情報も盛り沢山なので、気になる内容があれば関連記事をチェックしてみてください。
マンションの火災保険と管理費
マンション共用部分の火災保険は管理組合が各部屋の所有者から徴収した管理費から支払っています。管理費が安いマンションは火災保険の補償内容が最低限で地震保険は未加入のケースが多いです。
設備に対して管理費が割高なマンションは、地震保険までしっかり加入しているケースが多く、万一の際に手厚い補償を受けられます。管理費は安い方がいいと思うものですが、管理費の安いマンションは火災保険・地震保険の加入状況を確認しておきましょう。
地震で共用部分に損害が出た場合、地震保険未加入のマンションは数十万円から100万円以上の自己負担金を求められる可能性があります。
災害時の不動産下落リスク
火災保険・地震保険は幅広い災害リスクを補償しますが、被災による不動産価値の下落や水道・電気が使えなくなった時の臨時費用を全て補償されません。
直近では2019年の台風15号によるタワマン浸水被害が代表的な事例です。ほかにも地震による液状化現象・地盤沈下を受けると火災保険ではカバーできない損失が発生しやすくなります。
保険加入していれば住まいのリスクを全て回避できるワケではないことを覚えておきましょう。
ハザードマップと火災保険の関係
台風や豪雨の大規模水害が増加していますが、火災保険の料率は火災リスクと地震保険が都道県単位。水災リスクは全国一律になっています。
災害ハザードマップの危険区域であっても近隣の安全区域と火災保険料は同じですが、将来的に見直される可能性があります。ハザードマップの危険区域は火災保険に手厚く加入し、小まめに保険料率改訂のニュースをチェックしておくとよいでしょう。
大きな値上げやエリア別の料率設定が追加される場合、既存契約を一度解約して長期契約で再加入すると保険料を節約できるかもしれません。
RC造マンションは全焼する?
鉄筋コンクリート造(RC造)のマンションは、耐火性能が高いため壁や天井・床を通じて直接燃え移るリスクが低いです。消火活動が遅れれば鉄筋や鉄骨が溶けて被害。最悪のケースで建物が倒壊する恐れがありますが、消防拠点が多い日本はマンションが火災だけで倒壊した事例はありません。
ただし、マンションで火災が発生した場合は、消火活動による水損リスクとベランダ・バルコニーや通路を通じて建物全体へ燃え広がるリスクがあります。
悪条件が揃っていると短時間で建物全体に燃え広がって全焼になるので注意しましょう。
RC造マンションで発生した大規模事例の詳細をまとめました。
オール電化は火事にならない?
オール電化はガスを使用する非オール電化住宅よりも低リスクですが、火災が発生する事例が多数報告されています。
特に多いのはIHクッキングヒーターを使った際に、調理器具(フライパンなど)から炎が上がって燃え広がるケースと、太陽光発電システムを原因にした屋根火災です。オール電化住宅ならではの設備から発生する火災事例をまとめているので詳細を確認の上、リスクを軽減する対策を講じましょう。
非オール電化住宅にお住まいの方でも、IHクッキングヒーターか太陽光発電システムを導入している場合は詳細をチェックしてみてください。
古い家は水道修理サービスが必須
築10年以上の家は、水回りのパッキンが劣化して軽微な水漏れが立て続けに発生する可能性があります。多少保険料が高くても、水道(水回り)修理の出張駆けつけサービスがある火災保険を選びましょう。
水道修理業者は一部で高額請求する悪徳業者が存在しますが、火災保険経由で呼ぶ業者は料金・作業品質の双方で信頼できますよ!
ちなみに火災保険の水道修理サービスは30分の軽作業まで無償対応してくれます。